あとがき
このたびは、「忘れちゃいけない10のこと(イルミ=ゾルディックの場合)」を読んでいただき、まことに有り難う御座いました。
様々にある物語の中のある一つの可能性、という枠を出ないテキストですが、ひとつでも多くのことをこのテキストから感じ取ってもらえればと思います。
連日のように悶々とヒソカとイルミの物語について妄想を膨らませていた私ですが、その日は珍しくイルミのことばかり考えていて、そのとき、はっとしたんですね。「イルミって、本当にヒソカのこと好きなのかな」と。
だって彼は生まれながらの暗殺者ですし、皆さん知ってのとおりのあの無表情。加えて弟に過剰で歪な愛情をこれでもかというほど与えちゃう不器用さん。そんな人が恋愛感情なんてもてるのかなー、と、ちょっと気になったんです。
それが今回のテキストを書くことにしたきっかけです。
そんなわけで、この世界を生きる人間にとって、大切とされていることって何だろう、というおもいを、素敵なお題と共に形にしてみようということになったのです。
「忘れちゃいけないこと」は、本当は忘れないほうがいいんだけど、イルミが、「イルミ=ゾルディック」として生きていくために、忘れてしまったこと、というニュアンスで全編書き上げたつもりです。如何でしたでしょうか。
母親、父親、兄弟、仕事、そしてヒソカ。様々なしがらみと心の揺れを持ちながら、「自分」を保つためにそれらを押し殺してきたイルミに、頑張って全てに向き合ってもらいました。そのため大分情緒不安定な子になってしまいましたが、彼には家族がいますし、なにより理解してくれるヒソカもいますから、大丈夫でしょう。変な親心ですが、これからも負けないで頑張ってほしいな、なんて。
まあ、拙い文章ですので、足りないところは皆様の想像力で補っていただければ大変嬉しく思います。
うーん、色々とお話したいことはあるのですが、いかんせん上手くまとめられません。頭の中が整理できたら、またつらつらとこの場所に書いてゆくかもしれませんが、まぁ、未来のことは、分からない。
それでは、ここまで読んでくださった心の広い皆様に、ありったけの愛をこめて!
雨雲.(07/09/09)
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